しこうけいさつ24じ・広報部

カップリング二次創作の個人サークル「しこうけいさつ24じ」(代表:眠れる兎6号)の活動記録や、日々の雑記など。(Twitter:@nemureruusagi06)

空気公団LIVE TOUR 2013「夜はそのまなざしの先に流れる」 大阪会場ライブレポート

3月16日に敬愛する兄弟デュオ・

キリンジのライブツアー2013・京都公演に行き、

本日3月17日は、同じくこよなく愛する

女性ボーカルの3人組バンド、

空気公団のライブ・大阪公演に

大学の友人と行ってまいりました。

二日連続で行くという贅沢な体験。

キリンジのライブについては日を改めてお書きしたいと思いますので、

今回は空気公団のライブレポートを。

会場前にて

去年の11月に発売されたアルバム

「夜はそのまなざしの先に流れる」の発売記念ライブツアー。

アルバムごとに確立された世界観を持つ空気公団ですが、

ライブではどのような空間が描かれるのか、

今回初めて体験してまいりました。

以下、曲の内容・順番をはじめ多大なネタバレを含みます。

ご覧になる際はご注意願います。

もしかしたら一部間違ってるかもしれませんが、ご容赦を。


こんな感じ

会場の「Janus Dining」は非常におシャレなカフェレストラン。

観客席とステージの距離はほとんどなし!

こんな素敵な場所で聴くことができるのか…!と、

嬉しい半面緊張しました。

お客さんは男性の方がやや多め、

想像以上に多くの方がいらっしゃって驚きました。

会場内の椅子もあっという間に埋まり。

自分は友人と並んで、

最前列の右端に座ることができました。

ライブの開演前にはよく適当なBGMが流れますが、

そのBGMも空気公団の曲のインストでした!

確か「わかるかい?」「紛れて誰を言え」「退屈」が流れていた。

そうこうしているうちに開演時刻。

ステージ中央のスクリーンにロウソクに灯がともる映像が流れ始めて、

ボーカルの山崎さん・ベースの戸川さん・キーボードの窪田さんの三方に加え、

ゲストがお二人、ドラムスの山口ともさん、そして男性ボーカルの山本精一さん、

計5人がひっそりとご登場、着席。

自分の席は山崎さんのすぐ近くで感激でした。

そして山口さんの存在感がすごい。

貴族(というか音楽家?)のようなフリフリの格好をされてました。

映像でしか拝見したことがなくて

どんな方かすごく気になってたんですが、なるほど。(ググった)

映像の「最後までゆっくりお楽しみください」と共に

映像が消え、演奏開始。

1.旅をしませんか

空気公団の代表曲にして友人も自分も大好きな曲で、いきなり涙腺が。

僕には何もないよ だからどこへでも行けるのさ

というフレーズ、何度聞いても励まされます。

始まる前の余計な心配もすべて吹き飛ぶ、

山崎さんの透明感のあるきれいな歌声。

聴いていていっさい苦にならない、やさしく融ける声。

音源とまったく遜色ないどころか、それ以上でした。

2・3.うしろまえ公園 → 天空橋

君に会う前に 涙が出そうだ」というフレーズの後、

響き始めるメトロノームの音。

「夜」の導入にうってつけの演出にシビれました。

天空橋」の途中、

山崎さんの後に山本さんが重ねて歌う部分、

ハスキーボイスがたまらなくムーディ。

4.きれいだ

続いてアルバムの2曲目。

山崎さんの歌唱方法は

座ったまま、マイクを口の限界まで近付けて、

ほとんど身動きせずに歌う、という少し独特のもの。

幻想的な美しい姿でした。まさに曲名の通り。

この曲に限らずですが、2番サビ終わりの

窪田さんのピアノがとても魅力的。

席から鍵盤が見えるんですが、

2つ上下のキーボードを巧みに操る指さばきに舌を巻きっぱなし。

演奏中のキーボードをじっくり見れる機会がほとんどなかったので、

その点も非常にありがたかったです。

5.グラデーション(5thシングル「青い花」収録)

ツアーのコンセプトにぴったりのナイスセレクト!

宝石のようにちりばめられたインストが面白い一曲ですが、

ライブ盤のシンプルなサウンドも良かった。

山口さんの打楽器が曲にしっかりと芯を作っていた印象。

ここで一瞬、窪田さんの挨拶とゲスト紹介。

前編を通じて、MCにトークらしいトーク

ほとんど見られなかったのもなかなか新鮮でした。

6.あかり(3rdアルバム「こども」収録)

これまた夜に聴きたくなる名曲!

寂しさや悲しさをなぐさめてくれるような、あったかい歌です。

女性と男性ボーカルが交互に歌う曲ですが、

囁きかけるようなお二人の独唱と、

サビのハーモニー部分が心地良かった。

2番のサビの音程が原曲とちょっと違ったのは残念でしたが。

7.[小さな本](LP盤「おかいもの展」収録)→つむじ風のふくろう

最初のイントロが「小さな本」という曲の

一部……だったかもしれないのですが、

残念ながら聴いている時は認識できず。

インスト曲ですが、ボーカルのお二人はお休みで、

基本ベースとドラム、時々キーボードという

想像以上にシンプルなサウンドであるのを知って驚きました。

ただ単に自分の音楽知識が乏しいだけなのですが。

戸川さんのベースの奥深さを堪能できる楽しいインスト。

ちなみに、ボーカルのお二人は曲中ひたすらじっとしてました。

マラカス振ったりコーラスしたりすることもなく、

ひたすらじーーっと次の曲を待っているという。

これもなかなか新鮮でした。

余計な音やらを足したくない、という姿勢でしょうか。

ただ、ゲストの山本さんは

男性ボーカルのある歌以外ではあまり出番がなく、

役割のない曲の時はなぜか

ステージから降りて客席の側でずっと三角座りをしていたのが

非常にお気の毒でした。

す、ステージでお座りになってていいんですよ?(涙

8.元気ですさよなら

新アルバムの中で、個人的に一番好きな曲。

ここで、山崎さんが曲の出だしで詰まってしまう、という

ハプニングが発生。

急きょそこで速効演奏を終わらせ、

何事もなかったように弾き始める皆さん。

お互い顔を見合わせて笑い合っていて和んだ。

「ミスった~」と言わんばかりに大きくうなだれる

山崎さんが可愛かったですw

ここで2回目のMC。大阪は久々と窪田さんが話す中、

どこか生気のない山崎さんに、

戸川さんが「(さっきのミス)引きずるなよ!」とツッコミw

9.こんな日(5thアルバム「メロディ」収録)

春めく今の時期に合う歌。

個人的に空気公団は歌詞も

大きな魅力と思うのですが、

やっぱり生の歌声は言葉の力が

ダイレクトに伝わってきますね。

この曲だと

きっと今なら伝えられる

 ずっと変わらないままで

 続いていけると思うんだ」 の部分が響きました。

平易な言葉なんですが、じんわりと染み込み、突き刺さる。

10.壁に映った昨日(3rdアルバム「こども」収録)

おそらくマイナーな部類に入る曲なので、予想外の嬉しさでした。

静かな序盤から一気に盛り上がる中盤は、生で聴くとさらにド迫力。

ドラム、迫力あったなあ。山口さんの本力を垣間見ました。

11.雨音がきこえる(4rdアルバム「あざやか」収録)

これまた痒いところに。

だれかの中に 消えていなくなれ」というフレーズはなかなかに強烈です。

雨の音がインストでしっかり表現されていて

雰囲気が出ていて良かったです。

「壁に映った昨日」と同じく、後半への盛り上がりもいい。

12.あさの弾み(3rdミニアルバム「約束しよう」収録)

そしてこの曲である。

朝の歌なのにめっちゃ切ない、というギャップが個人的にたまらない。

サビの部分で胸が締め付けられます。

元の音源にもバージョンがいくつかあるみたいなのですが、

自分が知っている音源とはかなりアレンジが違ってました。

山崎さんの淡々とした表情と声がまた効くなあ、と感じた大好きな曲。

13.街路樹と風

以前の曲が続き、そろそろ本編に戻るかなと思っていた所にちょうど。

歌詞の最後の一文で、ぐっと曲の印象が変わりますね。

一音一音区切るように、

丁寧に奏でられていたのが印象的でした。

14.あなたはわたし

歌い方がなかなか面白い歌。

聴くたびになぜか「まどマギ」のまどかとほむらが浮かんできます。

窪田さんのピアノが映える一曲ですね。

……思い返してみると、窪田さん、

どの曲でも楽譜らしきもの一切なく弾いていたような……

それってすごくないか?;

15.夜と明日のレコード

今回のアルバム、そしてツアー全てを象徴する大切な一曲。

空気公団のライブは非常に落ち着いた雰囲気で、

お客さんもいわゆる

「キャーッ!!」というような熱狂的盛り上がりはなかったのですが、

会場の空間全体に波が大きく広がっていくのを感じました。

圧倒されるというか、思わずため息が漏れます。

これで本編は終了、一礼して去る皆さんですが、

移動スペースが狭くてなかなかスムーズにいきませんでしたw

【アンコール】

ゲストのお二人を除く、空気公団の三方が登場。

窪田さんが話す中、山崎さんがある提案を。

しかし、マイペースだなあ山崎さんw

「会場内のぜんぶの照明を消すことってできます?」

外に明かりがあるので、試しにやってみたいと山崎さん。

急きょ照明が消され、会場内が暗闇の中に。

そして、やり忘れていたようで

このタイミングでまさかのグッズ宣伝w

野外ライブみたい、と喜ぶ3人。

しかし、手元が見えなくて肝心の演奏がし辛いという罠w

本当に突然の発案だったようで、

「あっちの曲にする?」といった意味深な会話が交わされてました。

ガン見したら何とか、という頼もしい(?)戸川さんの

お言葉を皮切りに、演奏が始まろうとした、のですが、

ここで山崎さんが次のようなことをおっしゃっていました。

(だいぶうろ覚えですが)

空気公団は夜、ってイメージがあるようですが……

なんというか……ちょっと内容を整理しますね……

見えないものが、見えてる、じゃないですか。

こういうのが、空気公団なんですね。

うーん、自分の記憶力が恨めしい;

ちょっとはっとしたので、書いてみました。

そして、暗闇の中の演奏がスタート。

いやはや、幻想的。

16.青い花

感無量

青い花」という漫画・アニメのタイアップ曲です。

友人と自分が空気公団を知るきっかけにもなった曲。

杏さや妄想がはかど

3人で演奏している、というのがまた嬉しかったです。

戸川さんがめちゃくちゃ大変そうでしたがw

続いてドラムスの山口さんもステージにカムバック。

照明が消えた状態で戻ってきたので、

非常に進み辛そうでしたw

さすがに無茶だったのか、一部の照明が復活。

17.まとめを読まないままにして(6thアルバム「春愁秋思」収録)

「春愁秋思」からもなにか来ないかな、と思っていたら嬉しい不意打ち!

明るく前向きなメロディに、思わず笑みがこぼれます。

曲の終わりのじーんとする余韻も好き。

ここで満を辞して山本精一さんも登場!

よかった、全員ちゃんと出た!

18.これきりのいま

いやぁやられた、とお手上げしてしまうほど

突き抜けて明るくアップテンポな、新アルバム最後の曲。

「朝の訪れ」という、これまた重要な役割の歌。

意味なんて 答えじゃない」というフレーズもいいなあ。

ライブの締めにもふさわしい名曲でした。

ああ、もう終わりか。

みなさん深々と一礼をして終礼。

去り際に山口さんがお客さんと握手をしたり、

終演後はご本人らがグッズ販売をしたりと、

フレンドリーな一面も見えました。


だらだらと感想を書いて参りましたが、

全体的な感想としては、

ほとんどの曲でベース以外の

ギターが不在なのが新鮮でした。

一部の曲ではボーカルの山崎さんがエレキギターを担当したり、

戸川さんがアコースティックギターを弾く、などもあったのですが、

構成としては非常にシンプルな印象で、

それだけにより直接訴えかけてくるような。

「癒し系」と評されながらも、

しっかりと一本芯が通っているのが魅力でもあるのかも。

山崎さんの目力もすごかったし(関係ない)

初参加ということもあったのでしょうが、

個人的に大満足のライブでした。

もともと一緒に行った友人に

CDを貸してもらったのが

空気公団を知ったきっかけなのですが、

いつの間にか友人以上にのめり込んでしまったという。

今回ご一緒できたのは感無量です。

次回の京都公演も待ち遠しい。

山崎さんが座っていた席

お読みくださった方、ありがとうございますm( )m