しこうけいさつ24じ・広報部

カップリング二次創作の個人サークル「しこうけいさつ24じ」(代表:眠れる兎6号)の活動記録や、日々の雑記など。(Twitter:@nemureruusagi06)

「歌ネタ王決定戦2013」決勝大会 感想

歌ネタ王決定戦2013 初代王者決定(ネタバレ注意)

昨日5月18日の昼過ぎに

地上波で放送されたお笑いコンテスト

「歌ネタ王決定戦2013」決勝の感想です。

個人の勝手な意見を含みますので、ご注意を。

THE MANZAI」や

キングオブコント」といった

大規模なお笑い大会の新たな一門として

今年から開催された大会とのことで、

競われるのはその名の通り「歌ネタ」。

必ずしも楽器や音響を使う必要はなく、

とにかく歌の要素がネタにあれば出場可能で、

リズム・モノマネ・替え歌まで何でもあり。

(ただし、洋楽を使うのは禁止)

出場人数や芸歴の制限もない、

かなり自由度の高い大会です。

そこまで大規模な大会ではなく

会場が大阪・放送時間がお昼ということもあり

そもそも存在を知らない方も多かったのでは。

それだけに、厳密に

お笑いの審査をやるというよりは

むしろお祭りのような感じで、

ファイナリスト10組も

バラエティに富んでいて面白い編成でした。

ネタ時間は3分で

お笑いの審査員と音楽の審査員の各5人が

10点満点で点数をつけるのですが、

各組の点数差を見る限り

50点くらいの方が良かったのでは。

あと、同点になった場合のルールも

きちんと告知しておいて欲しかった。

ネタ時間もそんなに正確には計ってなさそうで、

自由というか雑なところもありました。

時間が押していたからか、

ネタ終わりの敗退者への扱いが雑で悲しかった;

いろいろと改良の余地はありそうです。

以下、各組ごとの感想です。

1.2700「自己紹介」

彼らおなじみの連呼のリズムネタで

トップバッターながら大健闘してました。

今回のネタは照明も巧みに活用していて

さすがはキングオブコント決勝経験者といった所。

ネタの分かりやすさや

場の盛り上がりという点では

全組中で一番だったと思います。

お笑い大会ではネタに時間制限があります。

それだけに、個人的には

どれだけ時間を最大限に活用できているか、

無駄な(無駄と思える)要素がないか、

個人的にはそういう部分にも注目しています。

今回の大会でも、全体的に

ちらほら「ここいらないのでは…」と

感じる部分があったのですが、

2700のネタはそれを感じませんでした。

というか、感じようがないw

好き嫌いが真っ二つに分かれがちなコンビで

知名度の助けもあったのでしょうが、

トップバッターであれだけ盛り上げたのは

すごいと思います。

2.アイロンヘッド「野球の応援歌」

シンプルな歌コント。

「応援歌が変」という設定はわりとベタですが

むっちゃいい歌、というのは予想外でしたw

歌としてはいい声で良かったと思いますが、

コントとしては後半からの展開が単調で

もっと一捻り欲しかった。

3.どぶろっく「もしかしてだけど」

がっつりネタを見たのは初めてでしたが

まあアホでしたねーw

しかも歌も無駄に上手いという。

最後の会場に手拍子をさせるのは

個人的には蛇足だったかなと思いました。

歌ネタならではの良さではありますが。

そもそもかなり男子に偏った曲ですしw

4.キンタロー。「ダンス講師」

まさかのAKBモノマネではない歌ネタ。

一番の予想外でした。

モノマネでの独特の喋り方と

動きのキレを存分に生かしたネタながら、

肝心のボケの切れ味が今ひとつ。

セリフが聞き取り辛い所もちらほらありましたし。

何より、AKBネタを期待していたのに

「違うのか……」といった会場の空気を

打ち破るのが難しかったのではないでしょうか。

結果としては最下位に沈んでしまいましたが、

新たな側面を見せようとした攻めの姿勢に感動です。

…というかAKBネタは

2本目にとっておいたのやも。

スギちゃんも見習うべし。

5.すち子&真也「借金の取り立て」

吉本新喜劇の方が決勝に来るというのは珍しい。

ネタも新喜劇内で披露されているものですが、

単独で見るとなかなかに新鮮です。

一見ベタベタなイロモノの笑いではありますが、

こうして見ると

真也氏の確かな演奏技術に裏打ちされた

巧みなネタであることが良く分かります。

すち子氏の動きもいい味がw

とはいえ、中盤のイエローなんとかのくだりなど

よく分からない部分もあって、

個人的に一回目はそこまでウケず

2700よりは下かなと思っていました。

審査員の反応は予想以上の高得点。

音楽の技術も評価に結びついたのやも。

6.阿佐ヶ谷姉妹「春といえば」

最後まで会場の空気を掴めてなかったですね……

歌ネタの強力な武器である

お客を引きつけて一体化させる力に

欠けているネタだと思いました。

元々、ボケ自体で

ドカンドカン笑わせるというよりは、

アラフォーの哀愁漂う雰囲気や動きで

じわじわと笑いを起こすタイプの方だと

思っていますので、

3分という短時間では厳しかったと思います。

ネタ自体も色々詰め込み過ぎていて、

「なんか知らない人がなんかやってる感」を

さらに助長させてしまっていたような。

スベっていたと言えばそれまでですが、

もっと歌や内容を厳選して

のびのびやって欲しかったな。

7.ななめ45°「韻を踏む上司」

番組序盤のファイナリスト紹介VTRでの涙に

こちらの涙腺も崩壊しかかる。

普通のコントに定評のある方々なので

どんなネタで来るのかと思いましたが、

ラップとは!

コントらしさを失わず、

かつ音楽の要素をうまく組み込んだ

個性の光るネタだったと思います。

中盤の上司の動作を

ラッパーに例えるくだりとか好きでした。

肝心のラップの内容が地味だったり、

上司のボケかツッコミかの立ち位置が中途半端かな、と

不安になる点はありましたが、

滑り込みで決勝へ。やったぜ!

8.矢野号メトロノームコント:葬式」

何をしでかすか分からない雰囲気に満ちていて、

最初から目が引き込まれました。

しかも開始早々、棒読みの不穏なセリフ。

この時点でもう会場の空気を掴んでましたね。

冷静に見ると、2700以上に

同じことを何回も

繰り返し言ってるだけなんですが、

不思議と引き込まれますな。

メトロノーム自体もなんか面白いですしw

後半は少しくどくなってきて

最後辺りの台詞も

ちょっと不謹慎ではと思いましたが、

着眼点の面白いネタでした。

9.嘉門達夫「替え歌メドレー」

出場前まではさんざん紹介VTRなどで

レジェンドやら押し上げてたのに、

ネタ終わった後の本人への扱いの雑さに泣きました。

思ったよりは会場が盛り上がらなかったですね;

後半の「ちゃうちゃうちゃう」のくだりが

時間をかけたわりにハマっていなかったので、

そこに前半のような

パワフルな替え歌を

矢継ぎ早に盛り込んでいれば

もっとドカンとウケていたのかも。

M-1でもしばしば囁かれた

「もし大御所がこういう

お笑い大会に出たらどうなるのか?」という

疑問に対する返答を垣間見た気がします。

競争の世界はシビアだ。

10.マキタスポーツ「雰囲気替え歌」

生放送や舞台でありがちなトラブル。

笑いの場合はそれをも笑いに変える力、

歌の場合はそれを客に悟らせずにやり切る力が

求められるのかと思いますが、

いずれにも結びつかず。

よりによって音楽の審査員に

ミスのことを言ってしまうのは

まずかったかなと思います。

セッティングしたスタッフ側のミスだったのかな。

ネタの内容は、上手くはあるんですが

3曲というのは他の組と比べても少なく感じます。

特に、最後の2曲の歌を混ぜるというのは

時間をかけたわりに微妙な反応だったので

チョイスを間違えたのではないかと。

自分はそもそも2曲とも知らなかったので

終始ポカーンとしてました;

全10組の出場が終わり、上位3組の

矢野号すち子&真也ななめ45°

いざ最終決戦……と思いきや、

まさかの敗者復活枠が!!

こういう当日のサプライズは嬉しいですなー。

出場者もいきなりだったらしく

色々ドタバタしたりボケたりしていて楽しめました。

どぶろっく江口氏とマキタスポーツが似すぎw

視聴者によるネット投票で

復活者が決まるとのことで、

2700か嘉門達夫が復活するのかな、

と思っていましたが、選ばれたのはどぶろっく

世間はエロを求めているらしいw

てな訳で以下、最終決戦の感想。

どぶろっく「さよならのその前に」

そしてこのド下ネタ曲である。

よりによって視聴者投票でこのネタwww

お昼の時間帯によくぞ

このネタが放送されたというか、

これだけでも敗者復活の甲斐がありましたな。

さすがに最後は

あからさま過ぎてさすがに引きましたが。

でも視聴者が求めていたのは

こういうことでしょう。(断言)

ななめ45°「店主と売れないデュオ」

2本目は楽器を使ったコントでした。

地味に1本目のコントと繋がっていて感動。

客席の反応はあまり無かったですが。

音楽の道を諦めようとする若者を

店主が励ますという序盤の熱い展開も

審査員受けも狙ってるのかな、と思いきや、

そこの店主の台詞が

ネタ終わりの伏線でした。うーむ巧み。

謎の楽器が取り出されて

演奏?が始まった瞬間の

なんとも言えない空気がメチャメチャ好きでした。

店主のポカーンぷりがまたw

後半のくだりがよく分からなくて

そこが非常にもったいないなと思いました。

個人的には、いつかの

レッドカーペットでやってた

JR駅員のコンサートネタでも良かったのでは、と。

というか久々に見たかった。

すち子&真也「借金の取り立て」

この「歌ネタ王」のように、

お笑いの大会では最終決戦があって

ネタを2本披露することが多いです。

それだけに、どれだけ1本目がウケても

2本目が前のネタと似通っていたら

大きくマイナスになることがあります。

この二人も見事に同じパターン。

が、キャラの濃いこの二人については

最終決戦前から

「次もこのタイプで来るだろうな」と

自分含め予測していたのでしょうか、

それほどマイナスの印象は受けませんでした。

むしろ逆に、「待ってました!」という

鉄板ネタの強みを発揮できたように感じます。

ボケの内容も1本目よりパワーアップした印象。

特にビジュアル系のくだりがツボです。

2回見てみると、

間の取り方も上手いなと気づきます。

その辺りはさすが舞台慣れしているというか。

矢野号メトロノームコント:取り調べ」

こちらもシチュエーションは異なりながらも

2本目と同じパターン。

すち子&真也とは逆に、

少しウケ方が落ちて審査にも影響したと思います。

が、不謹慎さも減りその破壊力は健在。

「泣き落としや」

「いつまでもこの曲が続くんだぞ」てww

メトロノームの使い方にもっと凝れば

まだまだ広げていけそうですね。

二個使ったりとか……

全組が終了。

審査員が一組に投票し

順番に公開されていくという方式。

全組に1票は入っており、非常にドキドキしました。

優勝は6票獲得のすち子&真也!

最初の予想とは違う

なかなかに面白い結果となりました。

ここでようやくすち子氏が男性だと気づくw

さて終わりかあ、と思いきや、

なんと会場からネタのアンコール

前代未聞ですw

急きょネタを用意する二人。

遊び心があっていいですなー。

やる方は大変そうでしたが。


こうして見ると、会場が大阪というのは

かなり影響したのではないかと。

なにせ吉本新喜劇の人が優勝。

結果だけ見た人が「出来レースか」となっても

ある程度は仕方ない気がします。

個人的にはまあ納得の結果でしたが。

もしも会場が東京だったら、

2700やどぶろっくが優勝していた可能性も

十分にあったと思います。

また、女性ファイナリスト二組が

ワースト2になってしまったのも残念です。

前々からお笑い大会では

女性が勝ち残れることは

ほとんどありませんでしたが、

お笑いって男のものなんでしょうか?

大会に限らず、昔から抱き続けている疑問です。

女性王者と言ってもだいたひかるしか浮かばない。

もっと女性ファイナリストや優勝者が

現れないものか。

全体としては楽しめる大会でした。

来年も開催予定だそうで楽しみです、

スポンサーが増えるといいですな。

ここまでお読みくださり

ありがとうございましたm(._.)m