しこうけいさつ24じ・広報部

カップリング二次創作の個人サークル「しこうけいさつ24じ」(代表:眠れる兎6号)の活動記録や、日々の雑記など。(Twitter:@nemureruusagi06)

キングオブコント2013 決勝戦 感想

キングオブコント2013 速報

(お笑いナタリーのサイトより)

……という訳で、

優勝は狩野英孝、準優勝はふなっしーでした。

戯言はさておき、

昨日に全国地上波で放送された

コント日本一の芸人を決める大会、

キングオブコント2013」決勝(以下KOC)の感想です。

予選は未見、決勝もテレビで見ただけです。

今回も例によって

上から目線で個人の意見を

いろいろ書き散らしておりますm( )m

どうか生暖かい目で

読んでやってくださいませ。

ネタバレにもご注意を。


決勝進出者が決まった時は

連続出場・返り咲き・初進出の人が

いい具合にバランスが取れていて、

今年も安定するのではと思っていました。

ですが、振り返ってみると

偏ったネタのなんと多かったことか。

2011年の決勝に近い雰囲気に感じました。

絶叫・狂気・下ネタ率の高さは過去最高では。

こういうお笑い番組

生放送中にネットを見ると

毎回「つまらない」という感想で溢れていますが、

KOCはそれが特に顕著のような。

独特のウケ具合や審査方法も要因でしょうが、

個人的には、コント自体の性質も

原因の一つではないかと思います。

M-1に代表される漫才の大会では、

喋り、掛け合い自体の質の高さが

笑いのポイントになっていた。

それは、テレビでもライブでも

大差なく伝わりやすいもの。

対して、コントは演技力や面白い動きなど、

喋り以外の要素も評価に繋がる。

それは、生で見ないことには

どうも今一つ理解し辛いのではと思うのです。

実際に劇場へ予選を見に行かれた方々の

ブログでもよく見かける話なのですが、

ライブとテレビの笑いは違う。

劇場ではドカンと受けるネタでも、

いざ決勝では不発に終わることがある。

「なんでこんなネタが決勝進出なんだよ」

という感想もあるあるなのですが、

同じネタでも準決勝版を見ると

印象がガラッと変わるかもしれません。

要するに、全部が全部

「お笑い自体の質が下がった」

「面白い若手芸人はもういない」で

片付けることはできないと思うのです。

そもそも、ファイナリストもあくまで

番組側の一定の基準で

選ばれたに過ぎないのですし。

なので、

「お笑いは好きだが

笑いの大会はレベル低くて嫌い」という方は、

一度準決勝の観戦をお勧めします!

……とか言ってる私は

一回も行ったことがないのですがorz

大阪でもやってくれないものか。

以下、ネタごとの感想を。


【1stステージ】

1.うしろシティ「上京」

とにかく安定しているコンビで、

トップバッターには最適だと考えていたのですが。

一本目は安定というより、地味に感じました。

昨年度のネタは絶叫や動きで

盛り上がる所があったのですが、

今年はとにかく波が無かったなと。

静かなコントより騒がしいコントの方が

いいと言うつもりはなく、

静かなネタでもウケる時はウケるんですが。

このネタは掛け合いも終始無難な感じで。

後半の阿諏訪氏の厨二フレーズも

今一つパンチに欠けていたように感じました。

といいますか、他のコンビの

個性が強過ぎたんですよね。

2.鬼ヶ島「音楽の授業」

紹介VTRへの反応でも、

つくづく芸人に愛されているトリオだなー、

と感じました。

芸人からの好感度が

ウケ具合や点数に結びついているのは、

やっぱり否定できません。

審査方法を変えろという声が上がるのも摂理。

ネタについては、まさに鬼ヶ島という。

「グラハム三世」って何やねんw

顔も可愛くねえw

決勝前に鬼ヶ島のネタを

いくつか軽く見てみたのですが、

だいたいがこんな感じでした。

目まぐるしい展開の変化、迫力の絶叫、

キャラの立ち位置が突然変わる、

設定をすべて回収しないまま終わってしまう、

といったことが

特徴として挙げられるでしょうか。

完全な独断ですが。

いきなり先生が悪魔払いを始める所など、

そういった魅力もあることはあるんですが、

このネタは野田氏の絶叫が

かなりの比重を占めるんですよね。

特に前半は、どちらかと言えば

変な人が変なことをやるという、よくあるネタで、

鬼ヶ島を知らない人にとっては

ものすごく冷めるネタだったかもしれません。

一緒にテレビを見ていた

いとこの子どもたちは爆笑してましたが。

これを笑える人と笑えない人の差は、

ロバートのネタを見る時に

秋山氏が好きかどうか、と

同じようなものではないでしょうか。

自分は笑いましたが、900点代は

高すぎでは、とも思いました。

ここで、うしろシティが割りを食うと共に

点数がインフレしたような。

3.かもめんたる「言葉売り」

いやー好きだ!

かもめんたるのネタは

そこはかとなく黒いのがいいですね。

う大氏の辛辣なツッコミが堪らない。

「ゴミにもなれない自己満足の燃えカス」てw

一応、創作をやってる人間としては

なぜかテンションが上がります。

路上でこういう人を見たとき、

誰もが何かしら

考えたことがあるのではないでしょうか。

腹黒あるあるというか、そこが笑いを誘う。

詩の内容もいいなあ。

そう!たいてい笑顔うんぬんが多いんだよ!

その詩の内容で言い返したり

6億当たった設定の使い所も巧み。

「全部示談だよ」w

また、槙尾氏の返しもリアルなんですよね。

「全て僕が悪かったです」と言って

一切の関わりを拒絶する所とか。

好きなコンビなので

ついついひいき目で見てしまいますが、

またも900点代が!

4.天竺鼠「寿司」

なんやねんコレw

そもそもシチュエーションが謎過ぎる。

だんだん暗くなって

謎の音楽が流れ出すまでの雰囲気とか、

いちいち「さん」付けして呼ぶ所とか、

板前が出てきて会釈で応じる所とか、

個人的には大好きなんですが。

ハマらないとかなり単調に感じるので、

いっそう好みが分かれやすいネタかと。

冷めた目で見たら、やっぱり

変な人が変なことをしてるだけですし。

というか、大体のコントってそうじゃないか?

5.アルコ&ピース「受精」

なんでこのネタで決勝通過させた審査員。

やる側より、放送する側の責任かと。

噂には聞いていたんですが、

予想以上に18禁ワードのオンパレード。

「射精」「遅漏」「精巣」……

そら会場もお茶の間も静まりかえるわな。

その挙句、男同士で抱き合って

「入ってきた入ってきたぁ!」

……なんて言えばいい!(迫真)

そして、オチにTHE MANZAIでもやってた

観客への熱い呼びかけ。

下ネタから感動路線に繋げる……

そんなん見たことないよ!

眼鏡やお茶といった細かい仕込み

感動の話のはずなのに下ネタ、というのが

笑い所なのでしょうが、

ド直球過ぎてやはり拒絶反応が。

最下位かと思ったんですが、意外と点数は高く。

というか、ゴールデンの時間帯に

こんなネタをしていること自体が面白い。

6.TKO「ぬいぐるみ」

怖っ!w

まさかTKOがこんなネタをするとは……!

個人的には一番笑いました。

まぶたに目ん玉を貼り付けて

飛び出すだけの出オチネタなら

誰でもできるわい、って話になるんでしょうが。

小刻みに震える木下氏の動き、

「殺そうと思えば簡単だけど」、

「こいつらももうじき命を宿すよ」からの

ぬいぐるみを地面に叩き付けての発狂。

いやー、大好き♡

立ち上がり歌いだす木下氏に

容赦なくボールを投げつける木本氏、

そのあげく「切り刻んで燃やせ」という歌詞w

今まで見たことのない

TKOの狂気の世界を堪能できました。

オチはいつものTKOでしたがw

ウケもあったし

トップになるかとも思ったんですが。

やっぱり引かれると弱いか。

7.ジグザグジギー「狼男」

幼少期にウケたというのが、

トップリードを思い起こさせる死にフラグ

紹介VTRの先輩からのコメント、狩野英孝氏かよ!w

しかもまさかのアルピーと蒙古斑カブり。

ツッコミの台詞が多いわりに、

そこでの笑いが

あまり起こっていないんですよね。

ピースやバイきんぐだと

めちゃめちゃウケるのに。何の差なんだろう。

悪い所はあまり思い浮かばないんですが、

ウケや点数にはなかなか結びつかず。

オチが地味だったのもあるか。

ただ、「ペロペロさせて」といった

盛り上がる所はあったので、

800点台には届きましたね。

例年だと平均的な点数なんですが。

8.さらば青春の光「ROCK」

「フリー」の字がまぶしい。

2ちゃんねる等でも前評価の高いネタでしたが、

思っていたよりはハマらず。

昨年の「ぼったくりバー」

「イタトン」を見た時に感じた、

「これから何が始まるんだろう?」

というワクワク感を、

抱けなかったのが原因かもしれません。

発想力やシチュエーションの奇抜さが

無くなったというか。

安定している代わりに、

爆発力が今一つだった感じか。

会場のウケもそんな感じでした。

以上、1stステージのトップはかもめんたる

昨年よりは点差がないので、

全員に逆転のチャンスが。


【2ndステージ】

1.うしろシティ「父親に挨拶」

つまらなくはないのですが、

個人的には今までKOCの

他の決勝ネタと比べて見てしまって。

双方のファンの方に怒られそうですが、

ツッコミの口調などが

バイきんぐのコントに似ている、と感じました。

全く同じ内容をバイきんぐがやったら

もっとウケるんだろうなあ。

他にも、シチュエーション被りはともかく

昨年の「ぼったくりバー」ネタの影響で

100億円という金額にあまり衝撃を

感じなくなってしまった自分がいて。

ボケの手数も少なかったので

ウケが起こり辛かったと思います。

最後に袋をチェックするのは好きでしたが。

本来は最下位になる

コンビではないのでしょうが、

今年はとにかく割りを食らってましたね……

2.ジグザグジギー「逮捕」

人差し指だけでナイフを掴んだり、

いきなりリズムネタに入る所とか

好みでしたが、芸人席の盛り上がらなささ。

2700のネタのウケ具合と比べると泣きたくなります。

動きか?動きのキレがあかんのか?

それともリズム感か?

3.アルコ&ピース「機種変更」

2本目も感動ネタな辺り、

意外とワンパターンなのかもしれない……

そして見事に客席が着いてきていない;

一本目で客席を引かせなければ

もっとノッたのかもしれません。

ただ、ツッコミの酒井氏が

冷めているのは新鮮でした。

二人で寸劇やるパターンが多かったので。

得点集計の間、「受精」ネタに

苦情電話が殺到したとのこと。

それに対し「これだから世間は」と

毒づく平子氏w

前々から進出して欲しいと思っていた

コンビではありますが、

苦情が出てしまったからには、

仕事が激減するのでは、と心配です。

これ、準決勝敗退していた方が

良かったんでないか?;

4.天竺鼠「交通事故」

前半があまりウケていなかったのに、

いきなり900越えの点数を叩き出して

ただただ驚きました。

いっても800後半だろうと予測していたので。

まあ、手を広げながら

SEが大量に鳴り響く所とか、目を見張りましたが。

どういうことなの。

ボケ役の川原氏が登場の時点から

不穏な雰囲気を纏っていて、

「何をしでかすんだろう」という期待が

後半で爆発したのかも。

また、2ndステージでの失速が続いていたので、

審査員も膠着状態を

破りたかったのかもしれません。

5.TKO「TVの電話コーナー」

これだけ決勝に出ているのに、

大きく似通ったネタが無いのが

TKOのすごい所だと思います。

とはいえ、やっぱり

下ネタが多めのネタは鬼門のようで。

2010年のしずるも一本目2位にもかかわらず

パンティのネタでドン滑りしてましたし。

一度か二度さらっと言うくらいなら

ウケているのですが。

単なる下ネタだけではなく、

気まずい空気やいきなり電話を切るのも

笑い所なんですが、すでにアルピーが

これ以上のことを現実にやらかしていたというw

結局、毎年のTKOの

「良くない方のネタ」の感じに。

そして敗退のたびに木下氏がキレ過ぎィ!

テレビの顔じゃなくなってるよ!

6.さらば青春の光「オカリナ」

確かに生放送でオカリナ見たの初かもしれない。

森田氏の苦悩の様子を存分に堪能できるネタ。

とはいえ、どうしても最初は

「オカリナで何をするんだろう?」という

期待が上回ってしまいました。

シチュエーション自体が

よくある感じというか、

さらばでなくてもできるというか。

多分、自分がさらばに求めているものが

少しズレているんだろうな。

ちゃんと見直したら

普通に面白いんだとは思いますが。

来年もフリーのままなのか、

他の事務所に入るのか。

優勝で逆転したかっただけに

来年までが大変そう。

7.鬼ヶ島「フィナーレ」

またしても野田氏率の高さ。

興味ない人からしたら、そら

本当に絶叫しているだけに思えますよね。

生で見たら、思わず

巻きこまれてしまうのでしょうが、

それとテレビ前では

どうしても温度差があるのかと。

友人の激昂とか

店員の冷たい追い打ちとか、

他の見せ所もあって、

そこも高得点に繋がったのでしょうが。

最後の「神様!野田です!」のくだりも

まさに鬼ヶ島。

というか、フィナーレを

4分で3回もできるのがすごいw

8.かもめんたる「白い靴下」

このネタをぶつけてきたか!

個人的に、かもめんたる

代表ネタと思っています。

キンコメの時もそうでしたが、

噛むことはそこまで

マイナスにならないみたいですね。

そんなことは関係なくウケてましたし。

本来は電話がオチで

客席から悲鳴が上がって暗転するんですが、

最後の最後で飛び出てくるんかいw

オチで受けた方が点数に結び付きますからね。

しかし、毎回1位の組はこんな感じなんですが、

芸人席のウケ具合が極端。

他の組ではあんなに静かなのに、

不気味さすら感じます。

歴代最高点982を叩き出して優勝!

まさかバイきんぐを超えるとは。

完全に点数がインフレ気味なような。


という訳で、優勝はかもめんたる

準優勝は鬼ヶ島でした。

結果だけ見ると

2ndステージでの順位の入れ替わりって

結局ほとんどないですね。

せいぜい2位が変動するくらいで

1位は2009年以降1stと変わらず。

結局、優勝するには

芸人本人の素のキャラが

どれだけ愛されているかも

大きいんじゃないかと思います。

トップリードが二年連続出場で

どちらも最下位だったように、

アウェーの組にとって、どんなネタでも

芸人席にウケるのはほぼ無理なのではないか、

そのくらいの格差がある。

「ネタがつまらなかったから」と言えば

それまでですが、

「客席のウケ具合」というのは

かなりネタの評価への影響力が強いと思います。

自分自身もそうですが

評価って想像よりも曖昧で、

見た回数や時期によっても変わったりする。

下位の人たちのネタも、

編集でうまく笑い声を足したら

めちゃめちゃ面白く感じるかもしれない。

とは言っても、一般では

「これのどこがそんなに面白いの?」と

過剰なゲラに冷める人も多かったみたいですが。

一般と芸人の基準の差というより

やっぱりライブとテレビの差なのかなあ。

そんな中でも、かもめんたる

芸人のウケも良く、

言葉のチョイスなど、ネタ自体の力もあった。

それが優勝に繋がったのではと思います。

これからもKOCが

視聴者が100%満足できる大会になることは

無いのではないかと思います。

好きなネタがいくつか見つかればいいや、

くらいの気持ちで見るのが吉かと。

色々申し上げてきましたが、

応援していた組が優勝できたので

個人的には満足です。

コンビ中良さそうなお二人の人柄も好きなので。

そしてさらばとアルピーには強く生きて欲しい。

長文をお読みくださり、

ありがとうございましたm( )m